もふ君の最新情報です。
まず、内定していた里親さんとのお話しを白紙に戻して頂きました。
もふ君の健康状態に新たな問題が発覚したからです。
12日に去勢手術するにあたり、今迄の経緯を鑑みてレントゲン撮影と血液検査をお願いしました。
去勢手術自体は滞りなく無事終了し、麻酔からの目覚めも良くて帰ってくる途中からお腹空いた~!とおやつ食べる程元気でした
ただ、レントゲンに気になる部分がある,という事で、詳しく説明を受けました。
気になるのは印の所、心臓部分です。
本来ならばもっと卵型に写るものなんだそうです。でももふ君の場合は横隔膜の方に尖ってる感じに写って見えます。
バレンタインハート。。。肥大型心筋症の疑いが心配されるレントゲンの結果です。
実際には発症している猫さんは、もっとハッキリその特徴的な形が現れるそうです。もふ君の場合は横隔膜ヘルニアの手術をしているので、その影響も考えられるし、もっとはっきりと診断する為には超音波撮影が必要との事なので、早速予約を入れました。
帰ってすぐに、内定している里親さんに電話をします。
事情を説明し、二人で話し合って、一先ずお話しを白紙に戻し16日からのお泊まり保育も中止にして頂きました。
その代わりエコー診断を16日に変更。
午前中にもふ君を病院に連れて行き、エコー撮影して貰っておいて、午後二人で病院に向かい詳しく診断結果を聞いてきました。
結論は、「先天的な軽度の肺動脈狭さく」の可能性あり。
うう~~ん、医学用語って難しい
まず、心臓の模型とエコーの画像を数枚出して説明を受けます。
左心室の収縮率を現す画像です。
問題部分の血液の流れる速度を測っています。
現在0.98m/秒、完全にノーマルな速度です。
AOは大動脈部分、PAは肺動脈部分です。
肺動脈部分に画像の乱れ=血液の逆流が見られます。
本来は心臓部分のエコー画像はカラーなんだそうです。でも当日機会の調整でどうしてもカラーではプリント出来なかったそうで、ちょっと残念
カラーだとこの乱れた部分がもっとはっきり写るので判り易いんだそうです。
で、これらの画像が示す状態は、心臓から肺に向かう血液の大きな血管=肺動脈部分に細くなっている部分があり、その為に血液の流れが悪くなっている。
ただ、まだとても軽度な状態なので、血流には問題がない。
従って、「先天的な軽度の肺動脈狭さく」の可能性ありとなる訳です。
ではなぜ、心配かといいますと、将来この疾患がもっと悪く進んでしまうとその所為で今よりも血流が悪くなり、心臓内に血液が逆流したり、上手く流れなくなったりするして、心臓に負荷が掛かります。心臓はなんとか頑張って血液を流そうとオーバーヒート、結果心肥大になる。それ以上肥大出来なくなると今度は左心不全から肺水腫を起こしたり/綺麗な血液が不足して腎不全/うっ血肝で肝不全/腹水胸水の貯留が見られたり/咳がよく出て運動能力が落ちたりといった症状が懸念されるそうです。
疾患が進行した場合、その動脈の細くなった部分にバルーンを入れたりパイプを入れたりして外科的手術をする事もあるそうですが、大学病院レベルでの話であり、実際には技術的にも金額的にもなかなか実現不可能でしょうとも伺いました。
では、これらの致命的な症状を出す可能性のある疾患の、疑い有りの現在、もふ君はどう生活すれば良いのかについて聞いてみました。
よく心筋症の子は血栓が出来易いのでそれらを考慮したお薬を服用すると聞いていますが、
今のもふ君にはそんな処置は不必要だそうです。
安静にする必要もなし。全く正常に生活出来ます。
でも、3ヶ月程したらもう一度エコー検査を受ける様勧められました。
その折に、画像の乱れた部分の確認=逆流の度合いの確認と、流速の確認をして、この疾患が急激に進行するものなのかどうか見極める事。
多分、急激に変化する事は無いだろうと思われるので、その場合はその後半年毎とか一年毎とかに定期的にエコー検診をして、疾患の状態をしっかり把握する事で、健康状態を見極める事が出来るという話でした。
健康に問題のある保護猫さんを譲渡するのは賛否両論だと思います。
でも、もふ君はとてもい運の強い猫さんです
本来この子は保護される前後で命を落としていた可能性が高い子でした。
それがたまたまタイミング良く猫の幼稚園に入園して、横隔膜ヘルニアに気付く事ができ、皆さんからの支援のお陰で、大手術を受ける事ができました。
その後再入院迄サポートして貰い、今年に入り院長先生から里子にでる許可も頂きました。
猫さんとも仲良し、人も大好きで、授業参観やお見合い会では愛らしい様子で場を和ませてくれる子です。
先天的な疾患により、もしかすると寿命は短いのかもしれません。
でも、普段なら保護猫さんの去勢手術では取らないレントゲンを撮る事で疾患の疑いがでて、今後定期的に検診することでより良い状態で健康に過せると判った訳ですから、やはりラッキーな猫さんやと思います。
正直,一匹に高額な医療費をかけて保護猫を助ける事には反対されるボランティアさんが多いんです。
限りある資金を活用する為には致し方ない選択でもあります。
ですがもふ君は今とても元気です。
皆さんのお陰でここまで来る事ができました。
なのでもう一踏ん張りして、沢山居る保護猫さんの一匹ではなく、特別なご縁のもと、幸せな家猫さんになれる様に思うんです。
だから、やはりもふ君のお家探しは続行しようと思います。
もふ君の健康状態を理解して、一緒に暮らしたいと望んで下さる方がいらしたらどんなに嬉しいことでしょう。
でも私は決して高額な医療費を掛けて欲しいとは望みません。もっと自然な流れに任せると信念を持って考える方ならば、その考え方も有りだと思います。
例え寿命が短くても、内容の濃い猫生を過す事が出来れば、きっともふ君はとても幸せな猫生だと思います。
特別な縁で繋がれたご家族に愛されて暮らして欲しい、ただただそう願います。
猫の幼稚園で預かる猫さんに対し、私は出来るだけうちの子宣言したくありません。
うちの子宣言した瞬間、いつか来るかもしれないその子のご縁の可能性をゼロにしてしまうからです。
うちの番頭&専務と、園児達との日々の生活に、物質的な差はありません。
どの園児達もお家が決まる迄は、猫の幼稚園でのんびり過して貰えれば良い、そう思っています。
でも長く掛かってもいつかはほんまの家族と一緒に暮らすんやで、そう願っています。
今回内定していたご家族はとても悩んで考えて下さいました。
一緒に病院に出向き説明も受けて下さいました。
その上でお話しは白紙に戻りましたが、お互いもふ君の幸せを願ってのことなんです。
きっと、もふ君にもご家族にも運命の相手は別に居ると思えるんです。
そのお相手探しのお手伝いを猫の幼稚園とおおたファミリーが出来ればこんな嬉しいことはありません。またぜひ保護猫さん達と遊びにいらして下さいね。
もふ君も、そんな運命の家族に会える迄、猫の幼稚園でミッチー兄ちゃんやぱんだ兄ちゃんと仲よう待ってような
そんな訳で、もふ君の記事はまだもう少し続きそうです
お家が見つかる迄、皆さん引き続き応援宜しくお願い致します。