お昼前にあずみちゃんを送り届ける為、猫の幼稚園を出発。
一旦北上し、とんちゃんを迎えに行って、神崎川北側から新御堂筋に乗りました。
新御堂筋は大阪北摂と梅田とをつなぐ自動車専用道路です。
多くの車が行き交い、信号が無い為渋滞していない場合はどの車も結構なスピードで走っています。
神崎川を超えて少し走った所で、私の目の端に飛び込んできて、強烈に印象つけたのは左側の路肩に蹲る猫とおぼしきシルエット。
「猫路肩に猫がいる」
生憎とんちゃんは膝に乗せたあずみちゃんのキャリーを覗き込んでいて、その姿を見ていません。
見間違いかと思いそうな状況ですが、なぜかはっきりと、間違いなく猫だったと確信していた私。
直ぐに現場に戻ろうかとも考えたけど、私が戻った所で真横をばんばん車が走り抜ける状況の中で猫さんを助けられる訳もなく…
直ぐに110番に。
状況を説明して「事故が起こる前に是非急いで保護を」とお願いしました。
「本当に生きてる猫なんですか?」と半信半疑な様子の担当官さんでしたが、直ぐに現場に見に行かせますと応えてくれました。
そのやり取りの後、「無事保護出来たら、その猫さんは?」と質問すると、言い淀み乍らも「もしも野良猫だった場合は、保健所ということも…」と。
条件反射の様に「うちで保護します、保護活動してるので、新しい家族を探します。保護出来たら電話を戴けませんか。」とお願いすると、「そういうことなら是非。」と、明るく応えてくれました。
その後電話を待つ事小一時間。
やちゅさん家に着く少し前に、淀川警察から連絡を戴きました。
猫さん無事保護の連絡でした。
二時間程で新大阪に戻るから、それまで警察署で預かっていて欲しいとお願いすると、現場から近い新大阪駅内の派出所を指定されました。
やちゅさんに事情を話し、ほんとはゆっくりお昼ご飯を戴き乍ら、あずみちゃんのお引っ越しをと考えていたのを変更して、まるで喰い逃げの如くトンボ帰り
西天満まで戻った所で再度淀川警察から連絡が入りました。
予定時間より少々遅れたので心配されたみたい
あずみちゃんを運んだキャリーを抱えて派出所内に入ると、50代位の巡査さんが対応して下さいました。
勧められたテーブルに着くと、もう一人の方が奥から件の猫さんを抱っこして連れてきて下さいました。
「段ボールにでも入れておいて下さい。」と電話でお願いしたけれど、もしかしてずっと抱いてて下さったのかも
こちらの事情を説明し、新しいお家を探す約束をして子猫を譲り受けました。
担当官さんは警察に持ち込まれる猫さんを保健所に渡すしかない場合の辛さを表情に滲ませつつ、今回の子猫の救出を喜んで下さってる様です。
路肩の姿を見た時は、「黒い猫」かと思ったけれど、黒っぽいキジ猫さんで、まだ三ヶ月くらいの女の子でした。
一旦車に戻ってもう一度抱っこしてみると、後ろ脚の付け根というか、腰の辺りが変。
きっと骨折でしょう。
慌てて派出所に戻り、もう一度詳しく保護の際の様子を伺ってみました。
この骨折がいつのものか判るかと思ったんです。
新御堂筋で子猫を見かけて警察に通報したのは、私達だけではなく他にももうひと組。
その通報では「路肩を子猫が歩いている」というものだったそうです。
私が見かけたとき、この子は香箱を組んで座る様な格好で、路肩に蹲っていました。
日が良く当たっていて、場所が他ならまるで日向ボッコのようだったかもしれません。
でもその時は、まるで途方に暮れて疲れて蹲っている様に思えたんです。
パトカーは二台出動してくれたそうです。
先の通報分と私達の通報分と。
先のパトカーは子猫を探すうち追い越してしまい、その内次のパトカーもやってきて、上手い具合に挟み込めたと。
でも一つ間違えば大事故を起こしかねない状況なので、やむを得ず、新御堂筋南行き車線を一旦通行止めにして、子猫を保護してくれたそうです。
疲れきっていたのでしょう、あっけなく子猫は保護されたそう。
今日の正午頃の新御堂筋が渋滞したのはそんな訳があったんです。
長いので、その2に続きます。