隔離室で過ごす子猫達8匹。
どの子も元気一杯で順調に体重増加しています、一匹を除いて。
六甲アイランドに遺棄されていた三兄妹の一匹、白キジちゃん。
白い手袋とブーツがチャームポイントの可愛い女の子です。
12日に入園した時の体重は400gでした。
最初は離乳食を上手に食べられない兄妹だったので、シリンジでミルク+退院サポートを混ぜた離乳食を与えていました。
順調に体重が増えて、一番真っ先にお皿から食べられる様になった白キジちゃん。
安心したのもつかの間、19日には全員増えた体重が減りだしました。
若干便も柔らかめ。
入園初日にフロントラインスプレーで蚤取りしてるけど、そろそろお腹の中で回虫辺りが育ってる頃。
ミルベマックスで駆虫して、翌日はバイコックスも投与。
黒い男の子と、ほわほわの女の子は体重が増えだしましたが、白キジちゃんだけは体重増えず。
駆虫しても体重増えないのはおかしいぞ、元気一杯でご飯にも一番に食いついてるのに…
とよくよく観察してみると、がっついて食べてるご飯なのに、すぐに食べるのを止めてしまいます。
ケージから出たがったり、一人で遊び始めたり。
他の二匹はまだにゃぐにゃぐ言い乍らご飯食べてるのに。
だっこしてご飯の所へ戻した際に、げっぷの様な仕草をしました。
はっと気づいて、お腹の音を聞いてみると、「クプ…」という音が聞こえます。
思い当たる所があって、そのまま暫く縦抱っこ。
また暫くしてからご飯を少し食べさせて、また縦抱っこ。
やはりお腹と胸の境目から音がします。
嫌な予感を感じ乍ら、この三日間ご飯を食べさせる間に縦抱っこを続けました。
体重は増加し始め、嫌な予感を後押しします。
日曜夕方、仲間達に授業参観の対応をお願いして、ここ二年近く主治医になって貰っている淀川中央動物病院のO先生のところへ。
レントゲンを撮って貰いました。
予感は見事的中
的中して欲しく無かったのにね。
巨大食道症でした。
猫の幼稚園では二例目の病気です。
一例目は小豆島からやってきたくるまの巨大食道症。
残念乍らくるまは外科手術をする前に身罷ってしまいました。
今回の白キジちゃんは、早めに気づけた事で前回より早く対応出来るし、前向きに考えたいと思います。
でも、まだ500gに満たない白キジちゃんには、現時点治療法がありません。
まずは毎食縦抱っこ作戦で、体重を増やして成長させる事。
これが最重要課題です。
幸い、白キジちゃんは肺炎を起こしていないし、吐出も数える程だし、固形物は無理でもロイナカベビームースの離乳食なら大丈夫そうなので、地道に頑張ってみます。
白キジちゃんにはぜひとも立派なレディに成長して貰いたいので、仮名をれでぃと呼ぶ事にしました。
今後の症状の進み具合によっては、れでぃ基金を開始してご協力をお願いすることになるかもしれません。
どうかその際には皆様のお力添えをよろしくお願い致しますね。