まこが陰性になるのを待っていたように、みさおが調子を崩しました。
まだ肌寒い春先に保護されたみさお。
体重わずか1.5kgしかなく、細いというよりぺらぺらで、ちょっと強い風なら吹き飛んでいきそうな状態でした。
それでも血液検査では、内臓系の数値は結構良くて一安心したものの、顔に歪みがあって、左目が小さくなってるのが気がかりで。
体重は日に日に増えたけれど、目標の3kg台には届かず、MAX2.9kg。
変形していることが起因なのか、左耳の中耳炎が何ヶ月も治らず、近頃やっと膿の量がましになったと喜んでいたのですが、異変に気付いたのは先週初めのことでした。
女子寮と化した子猫室で、はしゃぎ回る子猫たちを見守る舎監の先生よろしくご機嫌さんに過ごしていたみさおが、部屋をうろうろする姿に奇異なものを感じたんです。
運動のためとか、気晴らしにとか、目的を持って歩いているんじゃない感じ。
簡単に言えば、徘徊。
部屋の隅で所在無げに佇む様子に、てっきりシニア猫故の痴呆症状かと思いました。
食事量も減りだし、体重も落ちていきましたので、強制給餌を始めました。
徘徊している様子を動画に撮って、緒方獣医師に診て貰ったら、押し付け行動・ヘッドプレスだろうと。
前脳疾患や神経系疾患に現れる兆候だと言われました。
シニア猫の痴呆やアルツハイマーが原因で徘徊するのは経験があるけど、みさおの場合はそれよりも、左顔面の歪みから鑑みて、頭部に腫瘍があってそれが元である可能性が捨てきれない訳です。
土曜日の通院で、念のためX線撮影して貰いました。
左耳奥の骨が石灰化しているのが判ります。
膿が溜まっている所為で骨の一部が溶けてしまった状態です。
腫瘍かどうかを検査するには、MRIとCTスキャンが必要。
予算は10万円で少しお釣りがくるかなってところだけど、それよりも、検査時に麻酔をかけなくちゃいけないのがネックです。
授業参観再開したら、保護主Yさんと相談しようと思っていたけれど、日曜日のみさおの調子が目に見えて落ちているので慌ててYさんに連絡し、今日会いに来て頂きました。
今日は天気が良かったからか、昨日よりずっと調子良く過ごしているみさおに会って貰いました。
(神経系疾患のある状態の猫さんは、気圧の影響で体調が変わります)
調子はいいんだけど、徘徊はかなりはっきりそれと判るようになっています。
一時間くらい、ウロウロと部屋中歩き回ります。
以前は猫ロフトの上が好きだったけど、今はもうそこまで上がることはなく、それでもベンチや机の高さなら問題なく上り下り出来ています。
でもこんな風に段差を物ともせずに動き回ることが出来なくなる日が近いかもしれません。
視力も落ちているようです。
この三日で鳴き声と鳴き方が変わりました。
急に大きな声で鳴き出すことが増えました。
そんな様子を見守りながら、Yさんと色々お話ししました。
無理な延命はしない。
今のご機嫌な状態をできる限り長く続けられるようにサポートしよう。
そう確認しあいました。
また強制給餌が続きます。
体重の増減に一喜一憂することになります。
正直、看取ることなんかしたくないけれど、でもこれはとても大事なことだから、みさおが最後まで穏やかに楽しく日々を過ごせるようにサポートし続けます。
みさおは人が大好きです。
性格が穏やかだから、猫と争うことはしませんが、別段猫同士仲良くくっつかなくても平気。
はっきり言って猫よりも人が好き(笑)。
だから皆さん、ぜひみさおに会いに来てやってくださいね。
みさおのそんなに長くないであろう残りの日々を、一緒に楽しいものにしてやって頂けたら嬉しいです。
どうぞよろしくお願い申し上げます。