2022年08月04日

お盆期間のお知らせ

もうすっかりブログ放置で申し訳ありません。
インスタグラムとTwitter、猫の幼稚園チャンネルでのライブ配信はこまめに行なっておりますので、
どうぞそちらをご覧くださいね。

今年は行政に収容される猫数が少なくて、その分職員さん達が今まで団体譲渡してこなかった乳飲児達を託してくれています。
猫の幼稚園でも乳飲児の授乳が続いていて、なにかと気を抜けない日々。
6月23日入園の奈良三兄妹がやっとワクチンまで漕ぎ着けて、無事子猫室に入りましたので、ライブ配信で大はしゃぎする様を見てやってくださいね!
明日には里親募集掲示板にもデビュー予定です。

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■お知らせ■
お盆休暇の開催日

今年は
11日・12日(木曜・金曜)
14日・15日(日曜・月曜)
午後1:00~6:00
で授業参観&お見合い会開催致します。

完全予約制で、子猫室に入れるのは一時間に一組のみ。
安全に子猫達と触れ合って頂けます。


参加ご希望の方はメールでnekonoyoutien@cat.zaq.jpまでお申し込み下さいね。

※来週また乳飲児を複数匹預かります。
その子達の体調によっては、突発的な通院等があり、急遽お休みになることもあり得ますので、
どうかその点ご理解ご了承の程よろしくお願い申し上げます。






2022年08月16日

不幸な家庭内事故を無くしたい

お盆も終わりですね。
あちらからこちらへ戻って来ていたあの子もこの子も、帰り支度をする頃でしょうか。

猫の幼稚園では新盆を迎えたのは、春に身罷ったつむぎですが、実はもう一匹旅立った子がいます。
その子の事を皆さんに知って欲しくて、この記事を認めます。

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6月24日に卒園した京ちゃん。
名古屋の石狩挽歌さんが保護した3姉妹の一匹で、シャム系の別嬪さんでした。
人馴れ修行免許皆伝までもうちょっとだったけど、ご縁を頂き卒園しました。
でもとても不幸な家庭内事故で、譲渡後直ぐに身罷りました。

京ちゃんの性格上、新居ではしばらくケージを利用して貰うことになっていて、お部屋には立派なケージが用意されていました。
その中に京ちゃんを落ち着かせ、譲渡の手続きしている際に、ふと見ると、私と里親Uさんをじっと見つめる京ちゃんの姿がありました。
怯えている、という感じではなく、興味を持って周りを見ているという感じ。
猫の幼稚園に入園した当初は、姉妹で部屋の隅に引き篭って、全く余裕の無表情でしたから、それと比べると随分と落ち着いて見えました。
その様子に安心して、里親Uさんに託して帰宅した後すぐ、事故が起こりました。

ご飯をあげようとケージから京ちゃんを出した里親Uさんがちょっと目を離した隙に、京ちゃんは部屋のどこかに隠れてしまいました。
慌ててあちこち探す里親Uさんは、不用意にソファベッドの背もたれを倒してしまい、ギアが外れた背もたれは勢いをつけて動き、そこにこっそり隠れていた京ちゃんを直撃した模様。
1kgに満たない小さな子猫にとって、その衝撃はまるで鉄骨の梁が頭上から落ちてくるようなものだったでしょう。
尻尾に気づいて背もたれを起こした時にはもうぐったりして意識はなく、それでも直ぐにタクシーを捕まえて、夜間救急に走ってくれましたが、病院ではもう死亡の確認しかできないという状態でした。

連絡を受けて、すぐに私も夜間救急に向かい、担当して下さった獣医師さんに面会を求め、診断の経緯を伺いました。
外傷はなく血も出ていない、腹部圧迫ではなく、首か頭部への衝撃による死亡だろうとのことでした。

Uさんから事の次第を伺い、また獣医師さんの説明も伺って、全く以って不幸な家庭内事故であると確信しましたが、それにしても譲渡後ほんの一時間の出来事に言葉もありませんでした。
でもこのショックは勿論、当事者だった里親Uさんも当然のことで、泣きじゃくるまだ年若い彼女に対して、不注意を責める言葉よりも慰める言葉しかありませんでした。

悔やまれるのは、私自身がなぜもっと念を押して、しばらくはケージから出さない方が安全だと、よくよく強く伝えなかったのかということです。
なんの為にケージを用意して貰ったのか。
念願の猫との暮らしに舞い上がっているご家族を、冷静に導いて、安全な環境で猫も人も幸せになって貰うようにしなければいけないのに。

私の配慮が足りなかったと考えざるを得ません。
悔やむべきは私自身の甘さです。

保護主の石狩挽歌さんにも事情を説明しましたが、彼女は私も里親さんも責めず、不幸な事故だと理解を示して下さいました。
でも心中は本当に悔しくて哀しくてやりきれなくて、気持ちを整理するのは大変だったと思います。
だって私自身がそうだから。
折角保護して送り出してくれた保護主さんに、こんな哀しい思いをさせた事を、心から申し訳なく思います。
本当に申し訳ありませんでした。


家庭内事故はほんのちょっとした事で命に関わります。
以前猫の幼稚園で、メッシュパネルを脱走防止に利用していた時に、子猫達がよじ登って遊んで、格子部分に後ろ足が嵌まってうまく抜けなくて、大腿骨を折るという事故がありました。
それ以来、格子のサイズには足が入らない目の小さいものか、メッシュパネルより目の小さなネットを被せて使用しています。

先日は猫仲間が一時期関わった子猫さんが、里親さんのお家のケージ内で事故死したと聞きました。
ケージにはS型フックでハンモックを吊るしていたのですが、夜中そこに首輪が引っかかって、外れる首輪だったのにうまく外れなくて、朝家族が気づいた時にはもう身罷った後だったそうです。
里親さんは迎え入れる子猫の為に、猫グッズを色々考慮して、生地は柔らかくてボタンも簡単に外れるタイプを選んで下さっていたのに、本当に残念です。

ケージの事故は他にもあって、ケージのネット状天井の隙間に首が挟まって、宙吊りになり身罷った子猫の話も聞いたことがあります。

本当に、どれもとても不幸な家庭内事故です。
どうかこんな事故がもう他で起きないようにと願います。

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猫の幼稚園で看取った園児達には、その後特に供養をしている訳ではありませんが、京ちゃんだけは七日毎に経を上げました。
京ちゃんはお見合いの時すごく楽しそうにUさんと遊んでいました。
その様子を見ていて、京ちゃんは自分で家族を選んだなって感じました。
事故の際には、ケージから出てソファの後ろに入ったけど、それは猫の習性で狭い所に入った訳で、逃げ隠れしたかったのとは違うような。
これからの暮らしにワクワクドキドキしていたんじゃないかなと思います。
だから一瞬の衝撃の後、それで自分が死んでしまった事には気付いてないんじゃないと思って。
闘病の末身罷った子達とは、随分と違う状況なので、京ちゃんだけでなく見送る私の気持ち自体も違っていたんでしょう。

そうして七日毎に京ちゃんと向き合って、やっと自分自身でもこの記事を書く勇気が出ました。
京ちゃんの存在を、皆さんに知っていて欲しいという思い。
私自身への戒めと、猫飼いの皆さんへの注意喚起。
Uさんに対するお悔やみ。
折角猫との暮らしを楽しみにしていたのに、こんな結果になってしまって、どんなに彼女が傷ついているかと思うと、痛ましく、どうか心の傷が癒える日が近い事を願います。
これがこの記事の意図するところです。

石狩挽歌さんや猫の幼稚園の仲間達も、記事にする事・この出来事を今後に活かす事が、京ちゃんへの最大のご供養になると、そう言ってくれました。
また、石狩挽歌さんからは、里親Uさんが『罪悪感や自己嫌悪に押し潰されず、前に進めるように祈ってます。』とも言葉を頂戴しております。


こんな哀しい事故が、もうどこにも起こらないようにと切に願っています。
最後に、京ちゃん達の御霊が安らかでありますように、
合掌
posted by いよだとばん&むう at 20:40| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする