水曜日の夜9時前になりました。
又外に出てショコラの居場所を確認します。でもこの時には今迄いた場所にはもういませんでした。すぐに、下の地面や足場を確認しますが落ちた様子はありません。だとしたらきっとショコラは無事8階か9階のベランダに移動出来たのでしょう。そう信じて作っておいたチラシを9階から下の階のポストに配りました。
905号室は私の部屋の真下、ショコラがお腹がすいて帰りたくなったらきっと一番来易い場所のはずです。なのでお願いしてトラップをおかせて頂きました。
設置して帰る際、奥様が黒猫のマスコットを手渡してくれて、「今日買ってきたの、無事帰ってくるお守りに」って仰って下さったんです。
一気に感情がこみ上げて人目も憚らず泣いてしまいました

非常階段を上がる途中904号室のお嬢さんが「さっきベランダで首輪を見つけたので」とショコラの首輪を持って訪ねて来て下さっていたの出会いました。夕方から樋の所にいた時には、黒いボディに薄いピンク色の首輪がはっきり見えていたので、これが9階ベランダに落ちているってことはショコラは間違いなく9階ベランダにいるのでしょう。上手くトラップに入ってくれれば。。。
部屋に戻ると今度はおちび~ずが大騒ぎ。ばたばたしていた所為で、皆をケージから出してあげてなかったんです。
ケージから出ると大喜びで遊び回るおちび~ず。でもやっぱりモコちゃんは動作がゆっくりです。他の仔は少し動くとすぐご飯皿に顔つっこんでカリカリぺちゃぺちゃやってますが、モコちゃんお皿迄いくのに食べない。やっぱりこの時間も強制給餌です。
暫くはおちび~ずとリビングで過ごして真夜中過ぎにもう一度外を確認、やはりもう樋の場所にはいません。流石にこの場所では安眠できないんでしょうね。
今夜は少し寝ておかないとと思いつつ、モコちゃんが気がかりで小さな箱にお水とご飯タオルを用意して枕元に連れて行きました。朝方迄何度か様子を見ていましたが大人しく寝ていたので安定していた様に感じていましたが、朝ご飯時にはやはりご飯を食べないし、少し体温が下がっている感じ。すぐに病院に行く事に。
その間にも905号室の方から電話があり、トラップは虚しく空の侭との事。やはり落胆は隠せませんでした。取りあえずトラップはその侭設置して頂くことにして病院に向かいます。まずはおおたさんとモコちゃんの里親さんに緊急メール。何しろモコちゃんは今日午前中にお引っ越しする予定だったんです。食欲が無いくらいなら心配ないけれどここ迄強制給餌しなければいけないのはかなりキツいなあと感じていました。でも夕べは連絡するする気になれなかったんです。もしかしたら持ち直すかも、と期待していたから。。。もしかすると赤君改めプニー君だけ先にお引っ越ししてモコちゃんは具合が良くなってからかなあなんて考えていました。
いつもお世話になっている三溝先生は、何と休診でした。狂犬病予防の集団接種で出張診療中。帰りを待ってる余裕は無いと判断して、すぐ池田のベルさんに走りました。こんな時に限って道路は大渋滞。モコちゃんが苦しそうに寝返りをうつ回数がどんどん増えているのが心配で、体温も下がってきている様なので膝に抱く様にして車を走らせ、やっと着いた病院では順番を飛ばしてすぐ見て下さいました。
貧血と脱水症状、先ずこれらを納める注射を打ち、その後輸液の準備をしている途中、先生が戻る迄診察台の上で手の中にくるむ様にしていたモコちゃんの呼吸が止まりました。まだ心臓は動いています。すぐ先生を呼び、心臓マッサージや人工呼吸して貰いましたが。。。10時20分頃だったと記憶しています。

子猫の容態が急変するのは良くある事と聞いているけれど、でもやはり堪えます。
先生に原因に関して訪ねた所、弱い個体である事も事実だったろうし、また脱水症状や貧血の様子を見るとエイズや伝世性腹膜炎を発症して急変したのかもしれない、とのこと。
では、それらのウイルス保有猫だとしたら待ちが無く母猫からの感染で、今度は今元気な他の子達が心配になります。
先ずモコちゃんの里親様に電話で訃報をお伝えしました。感情が高ぶってしまって取り乱してしまいました。プニー君のお届けに関しては後ほど落ちついてから連絡することにして、おおた師匠に電話し合流。モコちゃんの最後の見送りの段取りを話し合い、プニー君だけでもお引っ越しして貰おうという事になりました。
一旦猫の幼稚園にモコちゃんを連れて帰り、途中で花屋さんに寄って白い花束を作って貰いました。事務所に遺体を安置して、明日お引っ越し予定の白君改百侍君の里親様に今後の健康管理や先住猫さんとの接触に関して重々注意が必要と思うけれど、子猫を迎える事に躊躇いはないか再度熟考して頂こうとメールで連絡。
ショコラちゃんの脱走の件と子猫の健康問題に関してもやはりメールで連絡し、どちらも再度実際に詳細を話せる様に電話をもらえる様お願いしました。火曜夜にお引っ越しした緑ちゃんの里親様にも連絡して、先住猫さんとの接触に関して重々注意して欲しいとお願いしています。
その後、プニー君のお届けに出発。その際マンション管理員さんや作業中の職方さんに再度9階にいるはずのショコラちゃん発見に力を貸して欲しいとお願いして廻りました。
お届けは程なく完了。里親様はわざわざ今日明日と連休を取って下さっていたのでどうしてもお届けしたかったんです。プニー君は新しいお家でも臆する事無く探検!その愛らしい様子にしばし和みの時間を貰いました。
ですが、モコちゃんの件はしっかりお伝えして、今後の健康管理に関して再度お願いしてきました。
事務所に戻るとやはりショコラちゃんが気になって、マンション周りをうろうろしていると、管理員さんが声を掛けてくれました。向かいのマンションから南面ベランダを見てみたけれど、どこにいるのか判らなかったと教えてくれましたし、904号室の方も今日は早くに帰ってらして又ベランダを探して下さったそうです。
本当に私の不注意で招いた結果に、沢山の方が協力して下さって感謝の気持ちで一杯になりました。ありがとうございます。
夜になって、おおた師匠とおおた大将と合流し、モコちゃんと最後のお別れをしてきました。モコちゃんは自分の体より大きな白い花束と美味しいご飯、お気に入りで遊んだボールを持って旅立ちました。
もう少し早く強制給餌していれば、とか一日早く病院にいっていれば、もしかしたら。。。と悔やまれてなりません。
その4に続きます。。。