2021年、不顕性感染のパルボ多発
顕著な症状がでないので、
パルボと気付かず見落とすケースがある
顕著な症状がでないので、
パルボと気付かず見落とすケースがある
これを覚えていて欲しいと願います。
ケース1
今年三月の三兄妹
行政引出し後隔離期間終了間際での遺伝子検査で、1匹陽性。
ごく軽い軟便のみで、パセトシンやコクシジウム 治療で改善。
2回目3回目の遺伝子検査でも、兄妹は陰性のままで、抗体価検査でも10倍未満でウイルス暴露なしのデータとなる。
ケース2
四兄妹のうち、2匹陽性。
重度の猫風邪で命の危険があった子猫は陰性。
他3匹は一緒のケージで過ごしていた。ごく軽い軟便のみで、パセトシンやコクシジウム 治療で改善。
二度目の検査で3匹とも陽性になる。
三度目の検査で3匹とも陰性。
抗体価検査では3匹それぞれ、野外株に暴露された事を示す値となる。
ケース3
多頭飼育からの一連保護のうちの4匹。うち1匹はワクチン接種済みで遺伝子検査せず。
(生ワクチン接種後、三週間経たないと遺伝子検査で正確な結果が出ない)
3匹のうち1匹陽性。
ワクチン接種猫と陰性猫を一つのケージに、陰性猫と陽性猫の姉妹を一つのケージに。
2回目遺伝子検査で3匹とも陰性。
抗体価検査では、陽性猫と一緒にいた姉妹猫は10倍未満でウイルス暴露なしだが、
もう1匹の陰性猫は、抗体価1回目160倍未満、2回目320倍未満、野外株暴露ありと考えられる。
つまり、この猫は野外株に感染していたが、猫の幼稚園で遺伝子検査する前に、ウイルス排出が終わっていた。
兄妹の1匹は二次感染し、たまたま弱い株で体内での増殖数も少なく、その為同じケージの姉妹猫に感染させるに至らなかった。
どのケースも、パルボを知ってるボランティアであればある程、パルボを疑わないと思います。
つまり、ウイルスの排出がそのまま放置されてしまう。
もしかすると、次の保護猫が弱っていたりすると、放置されたウイルスに感染してしまうかもしれません。
猫の幼稚園では今年パルボ遭遇率が異常に高いです。
実は今日、先週行政から引出して仲間に預かって貰っている三兄妹の1匹にも、陽性が出ました。
ケース4です。
やはり軽い軟便があるだけですが、今日からいつも通り、タミフル服用とインターキャット、パセトシンの治療を始めて貰います。
引出し先の行政には連絡済み、施設内の消毒対応をお願いしています。
保護活動に励む同志の皆様、
どうか、早めにパルボを疑って、迅速な行動をお願い致します。
蔓延が広がる前に止めることが大事です。
どうか、早めにパルボを疑って、迅速な行動をお願い致します。
蔓延が広がる前に止めることが大事です。
私はその為に、遺伝子検査を活用しています。
今世間で蔓延している新型感染症の対応で、遺伝子検査を数多く実施して隔離しているのと同じ考え方です。
結局この方法が一番蔓延を抑え込めるのは、ニュージーランドなどの様子を見ていても分かります。
パルボの簡易検査は、犬パルボウイルス検出の為のもので、今年の弱い株では検出不可能だと思います。
どうか私達猫の幼稚園が持っているこのデータの事実が、皆さんにも有益なものとなりますように。
※パルボ遺伝子検査が複数回の場合、その感覚は7日〜二週間、平均10日を目安にしています